ネイルプレートトラス Q&A
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ネイルプレートトラスを用いる事でどの位のスパンを飛ばせますか?A.物件の荷重状況、形状等によります。
積雪荷重が多い地域では@455のトラス間隔でも9-10mスパンが限界の場合が多いですが、勾配やトラス丈によって可能な場合もあります。
また、搬送の条件にもよりますので、トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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在来軸組工法の物件でもネイルプレートトラスでの小屋架構は可能ですか?A.可能です。
トラスの支持材となる梁材の断面チェックが必要になります。
また、屋根水平構面に対する検討が必要です。詳しくはトラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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確認申請に際し、トラスの構造計算書が必要となる場合は計算書作成は出来ますか?A.可能です。
有償となる場合もありますので、トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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倉庫・畜舎等の非住宅物件は対応可能ですか?A.可能です。
一般論として、ネイルプレートトラスで大空間を構成した場合、下部構造の水平力に対する検討が必要となります。
トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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S造、RC造などの物件でも小屋組みをネイルプレートトラスで構成することは可能ですか?A.可能です。
但し混構造になる場合、構造計算ルートが異なり、適合判定になる場合がありますので、注意が必要です。
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トラスの搬送は何m位までのトラスが可能ですか?A.物件現場の状況により、搬送可能長さ、高さ等変わりますが、一般的に4tロング車で7-8mスパン、大型車で10-11mスパン、トレーラーを用いれば13m程度まで可能と言えます。
高さは搬送車の仕様にもよりますが、2.2〜2.5m位です。
詳細はトラス製造業者へ問い合わせ下さい
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ネイルプレートトラスを使う事で小屋組建築費のコストダウンは出来ますか?A.一般論ですが、部材の価格だけを比較すればタルキ工法、屋根梁工法よりコストは高くなる事が多いと思います。
施工手間、ネイルプレートトラスを用いることで省ける壁、梁、基礎等を考慮頂ければトータル的にコストダウンに繋がることが多いと思われます。
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ネイルプレートの対腐食性能は?A.一般的なCマーク、Zマークの金物と同程度の亜鉛メッキ鋼板を母材としているネイルプレートが殆どです。
一般住宅の小屋裏などの環境では十分な耐腐食性を持っています。
畜産の建物等腐食環境が厳しい案件には亜鉛メッキの量が多い対腐食性を高めたネイルプレートが用いられる場合が多い様です。
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ネイルプレートトラスを用いて小屋裏部屋は可能ですか?A.小屋裏スペースをトラス形状に組み込んだ[アティックトラス]という形状のトラスを用いることで可能です。
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弧を描くようなR形状の屋根は可能ですか?A. [ボウストリングトラス]と呼ばれるR形状のトラスを用いることで可能です。
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勾配天井をネイルプレートトラスで構成出来ますか?
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ネイルプレートトラスでの床トラスは可能ですか?
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天井材を貼らずにネイルプレートトラスを室内現しで構成することは可能ですか?A.可能です。
但し、建築物の大きさや用途によっては防耐火上の問題がありますので、別途検討が必要です。
また、天井材が無い場合、トラス陸梁材を固定する為にツナギ材を余計に用いる必要があります。
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ネイルプレートトラスで片持ち梁のように庇を張り出すことは出来ますか。A.可能です。
但しトラス全体のスパンと片持ちの距離の割合によります。また風圧力に対する浮き上がりに注意が必要です。
トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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寄棟屋根はネイルプレートトラスで構成出来ますか?
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二重屋根の構成はネイルプレートトラスで可能ですか?A.主屋根の上にヴァレイジャックトラスというトラスを乗せていくことで構成可能です。
[L字型の建物を構成するネイルプレートトラス]をご参考下さい。
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ネイルプレートトラス下端に直接石膏ボードを貼り上げることは可能ですか?A.可能です。
トラス下弦材の固定には直接貼り上げて頂いた方が望ましいのですが、天井材の施工精度の為に、野縁材を貼ってからボードを施工する事が多いようです。
二重天井の場合などは下弦固定のためにツナギ材やコロビ止め等の施工が必要です。
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ネイルプレートトラスの施工上の留意点は?A.トラス伏図通りにトラスを並べていく事で小屋架構の構成が出来ます。
トラスに取り付けるツナギ材、スジカイ、コロビ止め等の施工が必要です。
トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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ネイルプレートトラスの部材にはどんな木材が用いられますか?A.ほぼ100%枠組壁工法用製材の甲種が使われます。
カナダからのS.P.F.が殆どですが、場合によって国産材を用いる事があります。
部材断面は38x89の204サイズ、38x140の206サイズ、38x184の208サイズが殆どです。
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ネイルプレートトラスと桁材の緊結はどのようにすれば良いのですか?A.トラス施工時の固定には斜め釘やスクリューが用いられます。
風圧力に対する緊結には一般的に枠組壁工法用金物のあおり止め金物(TS金物)が使われています。
軒の出が大きい、片持ちが大きい、風速度圧が強い地域等は特に注意が必要ですのでトラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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ネイルプレートトラスの納期はどれくらいかかりますか?A.一般戸建て住宅の小屋であればその製造自体は一日で充分可能です。
トラス製造業者工場のCAPA.や繁忙の状況によりますので、トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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外断熱の小屋でもネイルプレートトラス使用が可能ですか?A.可能です。
断熱材のトラスへの留め付けに金物や受け材が必要です。
トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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ネイルプレートトラス下弦材と間仕切り壁は留め付けが必要ですか?A.不要です。
間仕切壁には小屋荷重を伝えることが出来ませんので、留め付け無いことが基本です。
トラスの固定の為に沿え材を介して取り付けたり、荷重を伝えないような金物で固定する場合が多いようです。
トラス製造業者へお問い合わせ下さい。
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ネイルプレートトラスの吊り上げにはどういった注意が必要ですか?A.トラス部材は僅か38mmの幅しかありません。
スパンが大きくなれば僅かな横力でも大きく変形します。
トラス部材の設計は鉛直荷重しか考慮していませんので、スパンが大きい場合には添え材を取り付ける、天秤棒を介すなどの工夫が必要です。
また、風の強い日には特に注意が必要です。
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ネイルプレートトラスの設計を依頼するにはどのような物件情報が必要ですか?A.設計条件たる荷重条件(屋根葺き材、天井材、最深積雪量、風圧力など)の情報が必要です。
物件の平面図、立面図、矩計図等の図面と共にトラス製造業者へお伝え下さい。
[ネイルプレートトラス設計・見積り依頼書]をご参考下さい。
また、現場への搬入条件がわかる情報があればトラス製造業者へお伝えください。
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小屋組みにグリーン材を用いたネイルプレートトラスは可能ですか?A.不可能です。
ネイルプレートの設計許容耐力は乾燥材を用いた評価、評定がされています。
グリーン材は利用できません。
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ネイルプレートトラス部材に集成材、LVLなどの部材は利用出来ますか?A.現状では集成材やLVLなどを用いたトラスの評定、評価はされていないものと思われます。
基本的にJASに規定されている枠組壁工法用製材のみが利用出来るとお考え下さい。
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トップライトや天井点検口などの開口を設ける場合はネイルプレートトラスとの取り合いをどうすれば良いですか?A.開口幅がトラス間隔より狭い場合はトラス間に開口を設ければ良いのですが、開口幅がトラス間隔より広い場合は開口部両サイドをトラス二台合わせにして、開口廻りにタルキ、天井根太を取り付けるなどの対応が必要になります。
詳細はトラス製造業者へ問い合わせ下さい。
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製品のネイルプレートトラスにたわみは考慮されていますか?A.トラスを構造計算する上で撓み量は計算されています。
トラスはその製造過程でたわみを考慮しトラスに反りを付けて製造されています。
然しながら、天然の木材を使用していますので、きちんと正確なたわみに対する反りが確保されることは非常に難しいというのが正直なところです。
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ネイルプレートを現場でトラス接合部に圧入することは出来ますか?A.ネイルプレートは工場にて専用の油圧機械で圧入されることが必要です。
[動画トラスの製造過程]をご参考下さい。
現場にてネイルプレートを工具等で打ち込むことは出来ません。
現場にての圧入は基本的に不可能です。
現場持ち込み型のプレス機械を用意しているトラス製造工場も一部ありますが、必要最小限の接合部への圧入です。
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搬入条件から左右分割し、搬入したネイルプレートトラスを現場で接合することは可能ですか?A.分割位置直下に支持壁、耐力壁、梁等トラス支持構造がある場合は簡易な当て板等での接合が可能です。
分割位置直下にトラス支持構造がない場合に、現場にて合板ガセット、当て板+ボルトにて接合するケースはままあります。
物件/トラスによって必要な釘本数、ボルト本数等が変わりますので、詳しくはトラス製造会社へお問い合わせ下さい。
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太陽光パネルを屋根に乗せる場合はネイルプレートトラスでの小屋組は可能ですか?A.可能です。太陽光パネルの重量(何N/㎡)をお知らせ下さい。
その荷重を考慮した上でトラスの設計を行います。
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ネイルプレートトラスを910mm毎,1820mm毎に配することは可能ですか?A.計算上ではトラスの荷重負担幅を増やして計算することは出来ますが、通常の野地板が持たない事から、トラスの上に母屋タルキを配するなどの対応が必要になります。
また、荷重負担幅が大きくなればトラスも二台合わせ、三台合わせになるなど結局コスト的には不利になることが多いようです。
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ネイルプレートトラスの施工にはクレーンが必要ですか?A.トラススパンが3-4m程度であれば人力で持ち上げることは可能ですが、殆どの場合ラフタークレーンで吊り上げて施工します。
ユニックにて吊り上げ自体は可能ですが、小屋上の必要な位置にまで届かない事が多いようです。
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ネイルプレートトラスを屋外の建築物に使用することは可能ですか?A.不可能です。
雨風に晒される場所にネイルプレートトラスを用いる事は出来ません。
ネイルプレートの接触許容耐力は風雨に晒されない環境を前提として評価、評定がなされています。
風雨に晒される場所では木材が濡れ/乾燥を繰り返すことで膨張/収縮を繰り返すことでネイルプレートが接合部から押し出されることがあります。